アロマセラピーって何だろう
アロマセラピーという言葉は、
1920年代、仏の科学者であるルネ=モーリス・ガットフォセ氏が、自分の研究論文の中で、
アロマ“香り”とセラピー“療法”という言葉を組み合わせて『アロマセラピー』という造語を
記したことから始まったとされています。

植物が生み出す香りの成分を利用して、
心身を美しく健康にする自然療法が、アロマセラピーです。
療法というと、病気やケガを治すために用いられるものと思われがちですが、
病気の予防という面からもアプローチできます。
人間には、本来自己治癒力が備わっていますが、ストレスなどの影響で、
その力が十分に発揮できなくなると、病気や不調となって表面化してきます。
自分が好きな香りが、自然治癒力を高めてくれる・・・素晴らしいと思いませんか。

香りは、洋の東西、年代・性別を問わず、また、使われている背景も様々ですが、
多くの人に、多大な影響をもたらしてきました。
最近では、公共の場でも、香り効果を生かした場面に出会うことが有ります。
アロマセラピーという言葉はごく一般的になり、
様々な書籍も多数出版されており、とても身近になったと思っています。


では、香りはどのようにして心と身体に影響するのでしょうか
香りが身体に取り込まれる仕組みには、2つの経路があります。
1 感覚器である嗅覚から、脳へ伝わる経路
  ・香り成分が、鼻腔の匂いを感じる部分にある嗅上皮に付着し、嗅神経に伝わります。
  ・その信号が、脳に伝わり、嗅球、嗅索を経て大脳辺縁系に伝わります。
  ・次いで、大脳皮質の嗅覚野に伝わり、においとして認知されます。

  ・大脳辺縁系は、脳の原始的な部分、感情、記憶、性欲、直感など本能に関わる
   部分に伝わりますので、香りが快か不快か、過去の記憶に触れたり、感情や気分に
   影響してきます。それだけではなく、大脳辺縁系は自律神経系や内分泌系を
   調節している中枢であるため、全身の調節機構に影響してきます。

2 香りが、皮膚や肺などを介して全身へ伝わる経路
  ・皮膚に塗られた香り成分は、皮膚に浸透して、真皮層にある毛細血管やリンパ管
   に入り、体内を循環します。
   成分の種類によっては、皮膚内で保湿をもたらすなどの作用があります。
  ・精油を吸入すると、一部が肺胞に到達し、肺胞を介して血管に入り体内を循環します。
  ・成分の種類によっては、局所的に気管支や肺に作用し、炎症を鎮めたり 
   痰を出しやすくするなどの働きがあります。
  ・その後は、肝臓で分解され腎臓で濾過され尿中に排出されます。
   汗や呼気、便の中にも排出されます。

嗅細胞は、脳と直接つながっているのですね。
どうして、アロマセラピーが成立するのか・・・謎が解けたような気がしませんか。
そして、もう一つ大切なことがあります。
精油を使って上手く癒せる身体と心のケア…、あくまでセルフケアであることが条件となります、
セルフトリートメントには限界があります。
どうぞ、そちらもご覧になってください。

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